畳を張替える時に家具は自分で移動しないとダメ?

公開日:2023/10/15  最終更新日:2023/06/09


畳の色あせが気になったり、いくつかほつれがあったり、もう何年も替えていないから、そろそろ張替えたいなどと思っていても、家具を自分で動かすとなるとかなりの重労働になります。そのままにしておくと、畳そのものの品質を下げてしまいますし、なるべく新しい畳に替えたいものです。今回は、畳を替える際に気をつけたい事などを紹介します。

畳の上の家具は移動しないとダメ?

畳を張替えるとなると、張替えやすいように家具を移動する必要があります。昔はお客さまが自分で家具の移動を行うのが一般的でしたし、その風潮がとても強めでした。家具の移動だけでなく、畳をはがした場所を丁寧に綺麗に拭いたり、ほこりがまったりしないように掃除をしたりと、過去に一度でも自分で家具の移動や掃除、張替えなどをした方は、その記憶が残っていて畳の張替えは大変だ、時間がかかるし重労働だと思ってしまい、張替えたいという気持ちはあるものの、何年も張替えていないという方もいます。

今は、畳屋が家具の移動をしてくれるのがほとんどです。畳屋は畳の事をよく知る専門家ですし、何度も張替え作業を経験しているので移動の仕方も慣れています。しかし畳屋は引越し業者ではありませんし、あくまで畳屋は畳を張替えるために家具の移動をし、部屋の中だけで効率よく家具の移動を行うため、移動した家具を別の部屋や別の階へ移動してもらう、というのはやめましょう。

中には引き受けてくれる畳屋もありますが、ほんの一部です。畳屋が家具を持ち上げて移動させる方法もありますし、カグスベールという特殊な板を家具の下に入れながら移動させる方法もあるため、状況によって使い分けながら作業を行います。

張替え前に事前やっておくべきこと

畳屋がスムーズに家具の移動ができるように、床に落ちている危ない物は片付けたり、踏んでバランスを崩しやすい物は取り除いたりと、通りやすくなるように配慮が必要です。

布団は床に置いたままにせず、畳んで部屋の隅に置くかクローゼットに収納し、カーペットなどは段差でつまづく可能性があるため、念のため片付けるか、邪魔にならない場所に移動し、コードなど踏んだら怪我をしそうな物は取り外すなどして作業の邪魔にならないようにしましょう。家具を持ち上げた際に落下する場合があるため、割れやすい小物なども事前にどかしておくとスムーズに作業を行えます。

また、高価な骨董品や貴重品なども移動する際に破損する恐れがあるため、安全な場所に避難させておきましょう。水槽などは入った水を畳にこぼしたり、畳を濡らしてしまう可能性もあるため、こちらも事前に移動させておくと安心です。

ある程度の家具なら自力で持ち上げられますが、本がたくさん入った本棚はかなりの重量になるため、何冊か本棚から出して持ち上げやすくなる工夫をしましょう。また職人によっては高齢の場合もあるため、その時は家具の移動は自分たちでやるかもしれない事を頭に入れておけば、当日に慌てなくて済みます。

家具の移動は有料?

基本的に無料な場合が多いですが、畳屋によっては有料としている場合があるため、事前の確認が必要です。さまざまなサービスやオプションの中に含まれていたり、担当する方が高齢で家具の移動はお客さまに頼むという場合は、有料になっている可能性があります。

しかし、かなりの重量があり、少し動かしただけで調律がずれやすいピアノは扱いにくさがあるため、家具の移動は無料で行い、ピアノは有料という畳屋も中にはありますし、ピアノ以外にも重量があり貴重度も高くなる金庫も有料となる場合があるため、利用したい畳屋に問い合わせてみましょう。

畳の張替えにはもちろん料金がかかりますが、もし家具の移動は有料だった場合、安くするどころか損をしてしまうかもしれません。無料の畳屋がほとんどではありますが、その事を鵜呑みにせず、電話での問い合わせやホームページの記載、直接店舗に足を運んでみるなど、自分の目で確認するようにしましょう。

まとめ

畳の張替えをする際に、自分で家具の移動をしなくていいのは、気軽に畳の張替えができるだけでなく、気持ちもとても軽くなります。重労働というイメージが強い畳の張替えですが、畳屋が家具の移動を行ってくれるのがほとんどです。張替え作業がよりしやすくなるように、足元の片付けや整理、小物や貴重品は別の場所に避難するなど、できるだけ配慮しましょう。

ほとんどの場合、家具の移動をする際は無料ですが、畳屋によっては有料の場合もありますし、ピアノや金庫は重量や扱いにくさもあり有料にしているという畳屋もあるので、張替えを頼みたいと思う畳屋に事前の確認をするのも大切です。新しい畳にすると部屋全体の雰囲気も変わりますし、畳の香りが部屋いっぱいに広がり、清々しい気持ちになります。まずは畳屋に問い合わせ、詳しく話を聞くところから始めましょう。

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