畳の張替えにはいくらかかる?新調や表替え・裏返しの料金相場とは

公開日:2022/10/17  最終更新日:2023/01/16

和室に欠かせない存在である畳。い草の香りがする真新しい畳が好きだという方は多いかもしれません。しかし、長年使用すると劣化し、やがて張替えたり新調したりしなければならなくなります。今回は畳の張替え・新調のタイミングや畳の張替えにかかる費用、張替え費用を抑える方法などについて解説します。

畳の張替え・交換のタイミング

畳の寿命はどのように考えればよいのでしょうか。畳の寿命は「畳表(たたみおもて)」と「畳床(たたみどこ)」の2つに分けて考えます。

畳表とは畳の表面の部分のことで、い草が使われているのはこの部分です。畳の表面が変色したり汚れが目立ってきたりした場合は、畳表の交換サインです。

畳表の交換には「裏返し」と「表替え」の2種類の方法があります。「裏返し」とは畳の表面にあたる畳表をひっくり返す方法です。裏返しをする目安は購入後3~5年で、畳表の傷み具合を見て裏返しをするかどうか決めます。

裏返しした畳表も傷んでしまった場合は「表替え」を行います。表替えは畳の土台・芯の部分にあたる畳床はそのままにし、畳表だけを取り替える方法です。交換の目安は裏返しをしてから5年前後です。表替えでは畳床をそのまま生かしますが、畳表や畳縁(たたみべり)は交換してしまいます。

ただし、場合によっては表替えをせず、新調してしまった方がよいケースもあります。畳にへこみができていたり、歩いていて沈み込んだりするような感覚を感じたときには畳床が傷んでいる可能性があります。その場合は、新調するタイミングです。

畳床は畳の土台・芯にあたる部分で、稲わらを幾層にも重ねて作られます。近年は稲わらが手に入りにくくなったため、ポリスチレンフォームなどを使った畳床も登場しています。一般的な畳床の寿命は10~20年です。自宅の畳がそのくらい経過しているのであれば、表替えをせずに新調したほうがよいでしょう。

畳の新調・表替え・裏返しにかかる費用

もっとも費用が安いのは「裏返し」です。1畳で4,000円から5,000円が一つの目安となるでしょう。次に安いのが「表替え」です。表替えは1畳で5,000円~2万円が目安です。使用する畳表のグレードによって費用が変動します。ちなみに、畳表は国産か中国産かで価格が大きく異なります。国産のい草で編んだ畳表はきめが細かく、経年劣化に強いという特性があります。一方、中国産は色むらが出やすく、経年後の損耗が国産よりも激しい傾向にあります。とっておきの部屋に使うのであれば国産、使用頻度が高く摩耗が激しい場所は中国産というように使い分けてもよいかもしれません。畳を新調する場合、1畳あたり5、000円~3万円が目安です。畳の価格はピンからキリまであります。比較的安価な中国産の畳表を使用したものであれば5,000円前後で購入することもできます。もっとも人気があるのは8,000~9,000円の畳です。しかし、客間や仏間など用として少し費用を出してもよいと考えているのであれば1万円~3万円の高級畳を使用してもよいでしょう。品質がよい畳は長持ちするので、行き届いた手入れをすれば数十年にわたって使用することも可能です。

畳の張替えにかかる費用を抑える方法

畳の張替えにかかる費用を抑えるには次のような方法があります。

1.畳を長持ちさせ、交換頻度を減らす

2.畳を自分で張り替える

3.複数の業者に見積もりを出させる

1つ目は畳そのものを長持ちさせ、交換頻度を減らすことです。畳は使用条件によって寿命が大きく変化します。長持ちさせるには室内の換気をよくし、通気性を保つのが大事です。

畳が湿ってしまうと劣化が進みます。こまめに掃除したり、日陰干しをしたりするのも大切です。こうしたメンテナンスにより寿命を延ばし、結果的に交換費用を抑えられるでしょう。

2つ目は畳を自分で張り替える方法です。ホームセンターでは畳表などが販売されているため、それを利用すれば安く抑えられます。

ただ、この方法はあまりおすすめできません。プロに比べると素人の畳張替えは雑になってしまい、畳の寿命を縮めることになりかねないからです。

3つ目は複数業者に見積もりを出す相見積もりを実行することです。畳そのものの価格はあまり変わりませんが、工賃や手数料などが業者によって異なる可能性があります。

また、費用面で高くついてもアフターサービスなどがよいケースもあるでしょう。いきなり一つの業者に決めてしまうことなく、複数業者から見積もりを取ると費用の抑制やアフターサービスの面でのメリットが得られるかもしれません。

まとめ

今回は畳の張替えをテーマに新調や表替え、裏返しの料金相場などについて解説しました。日本家屋に欠かせない畳ですが、常にメンテナンスが必要でそれを怠るとすぐに劣化してしまいます。

非常に手間がかかりますが、畳にしかない温かみや心地よさがあるので、できれば長く使いたいものです。しかし、劣化してしまったときは裏返しや表替え、あるいは新調などして住環境を適切に保ちましょう。

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