畳張替え方法ごとのメリット・デメリットをそれぞれ解説!

公開日:2023/07/15  最終更新日:2023/04/12


爽やかな香りと美しい色で人気の畳ですが、年月を経るにつれ、次第に傷みが目立ってきます。そんなときに必要なのは、畳の張り替えです。畳の張替えには、裏返し・表替え・新調という3つの方法があります、今回は、それぞれのメリットやデメリットを紹介しますので、張替えを検討中の方は、ぜひご覧ください。

裏返しのメリット・デメリット

裏返しとは、畳表と畳縁を畳床から取り外し、きれいな裏面を表にして張替え、新しい畳縁を付ける方法です。畳の使用から2~5年程度経ち、変色や破れなどの傷みが気になりだしたころに行う張替え方法となります。

裏返しの費用相場

裏返しの費用は、1畳当たり3,000円~5,000円程度が目安ですが、畳縁の種類によって費用に多少の違いがあります。

裏返しのメリット

裏返しは、張替え方法の中で最も安い費用でできることが大きなメリットです。また、6畳程度の部屋なら、すべての畳を裏返すのにも1日程度の工期があれば十分です。簡単なメンテナンスですが、い草の香りがよみがえり、青々とした美しい畳の色もまた楽しめます。

裏返しのデメリット

裏返しは、もともとあった畳表を使用するため、畳1畳に対し、1度しかできない張替え方法です。また、その畳表の傷みがひどいと裏返しはできません。畳の傷みが裏面まで達していると、裏返してもきれいな仕上がりにならないからです。畳表がひどく傷んでいるときは、次に紹介する表替えという方法を検討してみましょう。

表替えのメリット・デメリット

畳表と畳縁を畳床からはがし、新しい畳表と畳縁をもとの畳床に張替える方法が表替えです。裏返しをして4年~5年程度経ったか、裏返しをしないまま6年以上過ぎた時期を目安に行います。

表替えの費用相場

表替えは、1畳当たり5,000円~2万円が相場となっています。ただし、畳表や畳縁のランクによっては、大きく費用が変わる場合もあります

表替えのメリット

表替えをすると、見た目は新品のような仕上がりとなります。畳表のランクを以前とは異なるものに変えることができるので、部屋のイメージをガラッと変えることもできます。参考のため、畳表の種類について紹介しておきます。

畳表には、天然い草を使用した国産の畳表、中国産の畳表のほか、和紙や樹脂などを使用した化学表と呼ばれる畳表があります。一般的に中国産の畳表は、品質の点で国産の畳表より劣る代わりに価格が安いという利点があります。

しかし、輸送中にダニや害虫がつかないように、薬を使用している畳表も多いので、デリケートな方、高齢者、幼い子供がいる家庭には、あまりおすすめできません。

近年よく利用されている化学表は、防虫作用や除湿作用に優れ、カラーバリエーションも多いことから、若い方にも人気があります。表替えの工期は、裏返しと同じで1日程度なので、張替えにおける不便はほとんど感じません。

表替えのデメリット

表替えは、畳表を新しくしますので、裏返しより費用が高くなります。比較的簡単な表替えの施工ですが、畳床の劣化が進んでいる場合は、表替えをしても問題は解決しません。畳床のダメージがひどい時は、新調をおすすめします。

新調のメリット・デメリット

畳そのものを新品に交換することが新調です。畳を使用して10~15年経ち、畳の上を歩くときしんだり、ふわふわしていたり、沈むような感覚があるときは、畳床が劣化している可能性が高いので、次に紹介する新調という方法を考えてみてください。

新調の費用相場

新調の費用は、畳のランクによって大きく異なりますが、1畳当たり1万円~3万5,000円程度です。高級品になるとさらに高額となります。

新調のメリット

畳を新調するときには、畳表・畳縁・畳床すべてを新しく選ぶことができます。最近では、お手入れが楽な畳床も多く、畳表にもさまざまな種類があります。縁なしの琉球畳に新調することも可能ですので、おしゃれでモダンな部屋へのイメージチェンジを考えている方にはおすすめです。

また、畳床にも従来のわら床以外に、ポリスチレンフォームを使用した建材床や、ポリスチレンフォームと木繊維を圧縮したインシュレンボード、稲わらを使った藁サンド床などがあります。

これらの畳床は、わら床に比べて、軽量で手入れもしやすいため、多くの住宅で使われるようになっています。新調の場合に限ったメリットとしては、張替え中は、部屋に畳がないという状態にはならないという点があげられます。畳が新しく出来上がった時点で元の畳と入れ替えるので、張替えによる不便を感じることはありません。

新調のデメリット

新調は、畳の処分費用もかかるので、最も費用が高くなる張替え方法です。コストがかかるからと、品質を落とすと、後々メンテナンスコストが高くつくということもあります。あなたの家と予算に合った畳を選ぶためには、良心的で技術の確かな業者に依頼するようにしましょう。

まとめ

畳の張替えは、畳の状態を確認して、どの張替え方法が良いのかをしっかりと見極めなければなりません。畳表の場合なら、劣化の程度は判断がしやすいのですが、畳床の場合は、判断に困ることもあります。そんなときは、知識の豊富な畳業者に相談するのも一つの方法です。畳を長持ちさせるためにも、今回の記事を参考に、ぜひ適切な対策を選んでください。

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