畳の掃除方法・注意点を紹介
畳の掃除は、フローリングと比較して大変と思われがちです。しかし、掃除の手順やコツを正しく把握すれば、畳をきれいにすることは意外と容易です。そこで本記事では、畳の掃除方法の基本や応用、畳掃除の注意点をまとめて紹介します。本記事が、畳の清掃方法で悩んでいる人の参考になれば幸いです。
畳の掃除方法:基本編
畳の掃除方法は、畳の美しさと機能を保つために重要です。
畳の掃除は目に沿って行う
まず、畳掃除の基本は「畳の目に沿って行う」ことです。畳の目に逆らって掃除をすると、傷がついたり、汚れが隙間に詰まることがあります。掃除機やほうきを使って埃や髪の毛を取り除く際は、畳の目に沿って動かしましょう。また、隙間に詰まった汚れは掃除機では取れないこともあるので、ほうきを使って掻き出すのが効果的です。
1畳あたり40~60秒ほどの時間で清掃する
畳1畳あたり40~60秒ほどの時間をかけて丁寧に掃除をすることが大切です。掃除機を急いで往復させるのではなく、一定の速度でゆっくりと動かし、全体をムラなく掃除しましょう。ほうきで掃除する際は、小刻みに掃くと効果的です。
掃除が終わったら、乾拭きで表面の皮脂汚れを取り除きます。水分を嫌う畳には基本的に乾拭きを行いましょう。もし汚れが落ちない場合は、軽く絞った雑巾で水拭きをし、乾いた雑巾で水分を拭き取ります。この作業を週に1回行うことで、畳の劣化を防ぐことができます。
時間がない場合はフローリングワイパーがおすすめ
時間がない場合は、フローリングワイパーを使って簡単に掃除ができます。フローリングワイパーを使用する際も、畳の目に沿って動かすことが大切です。ただし、ワイパーでは畳の目の奥に入り込んだ汚れを取り除くことができません。そのため、普段はワイパーを使い、時間があるときに掃除機やほうきで細かい埃を取り除くと良いでしょう。
畳の掃除方法:応用編
畳の汚れがひどくなった場合、状況に応じた対処方法が必要です。
念入りに掃除したい場合はクエン酸水を使用
まず、念入りに掃除をしたい場合にはクエン酸水を使用します。バケツに水を入れ、小さじ1のクエン酸を加えてかき混ぜた後、固く絞った雑巾で畳を拭きます。新しい畳では色が褪せる可能性があるため注意が必要です。
カビが生えた場合の対処法
カビが生えた場合には消毒用エタノールを使い、カビの部分にスプレーして乾いた雑巾で拭き取ります。湿気を残さないよう注意しましょう。ダニが発生した場合は、天日干しが効果的です。ダニは乾燥に弱いため、畳を外に出してしっかり乾燥させます。
落書きの落とし方
もし畳に落書きがあった場合、油性マジックなら除光液やラッカーうすめ液を使用し、クレヨンの落書きには歯磨き粉を使います。歯磨き粉を塗り、軽くこすってから固く絞った雑巾で拭き取ります。
飲み物・調味料をこぼした場合
飲み物や調味料をこぼした場合は、すぐに拭き取りましょう。汚れた部分に塩を振りかけ、歯ブラシやスポンジでこすり、掃除機で吸い取ります。その後、雑巾で拭き取ります。お漏らしがあった場合は、塩や小麦粉で水分を吸収させましょう。その後掃除機で吸い取り、拭き掃除をして乾燥させます。これらの方法で、畳を清潔に保ち、劣化を防ぐことができます。
畳掃除の注意点とは
畳の掃除には便利な掃除用具が多いですが、いくつかは畳に適さないため、使用には注意が必要です。
ロボット掃除機は畳の清掃に不向き
まず、ロボット掃除機は自動運転で便利ですが、畳の目に沿って動かすことができません。そのため、使用すると畳の表面にささくれができる恐れがあり、特に和紙畳では樹脂コーティングが剥がれる可能性もあります。
ロボット掃除機を使用する場合は、ブラシが取り外せ、かつやわらかいものを選びましょう。ゴミ検知機能がある場合は畳にダメージを与える恐れがあるため、和室での使用は避けた方が良いでしょう。ただし、塩化ビニルレザーの畳にはロボット掃除機が使えます。
その他の畳に不向きな掃除用具
次に、粘着式クリーナーは便利ですが、畳には不向きです。高い粘着力がイ草の表面を剥がす可能性があるため、使用する場合は、畳向けの粘着力が弱いクリーナーを選ぶ必要があります。また、重曹も家庭で広く使われていますが、畳の掃除には適していません。重曹を使うと、畳に黒い斑点が残る可能性があるため、畳の掃除にはクエン酸などの専用のものを使用することをおすすめします。
最後に、カビ取り剤や漂白剤は強力な薬剤であるため、畳には使用しない方が良いです。これらを使うと、イ草の色が変色する危険があります。畳のカビを取る場合は、消毒用エタノールを使用することが安全です。
まとめ
畳の掃除は、正しい方法と道具を使えば意外と簡単にでき、畳の美しさを保つことができます。掃除の基本は畳の目に沿って行うことが重要で、掃除機やほうきを使う際も丁寧に行いましょう。また、汚れがひどい場合にはクエン酸水を使ったり、カビやダニが発生した際には消毒用エタノールや天日干しで対処できます。さらに、飲み物や調味料をこぼした場合は、塩を使って吸収させる方法が有効です。掃除用具には注意が必要で、ロボット掃除機や粘着クリーナー、重曹、カビ取り剤は畳に不向きです。これらのコツを守れば、畳を長く美しく保てます。