畳の張替えをしないとどうなる?畳の寿命について解説!
畳の経年劣化は素人目には分かりづらいですが、10年程度で表替えが推奨されています。しかし、張替えをすることでどのようなメリットが得られるのか、現状を維持するとどのような結果になるのかイメージがわきません。本記事では、畳の張替えとどうなるのか、寿命はどれくらいか、畳の張替えの重要性について紹介します。
畳の張替えをしないとどうなるのか
メンテナンスをすることなく、同じ畳を長く使っていると傷みや汚れがたまってしまいます。その結果、ダニやホコリによるアレルギー反応が生じたり、畳床まで傷み使用が困難になったりする場合があるのです。畳は大きく分けると、3種類のパーツで構成されています。パーツごとに張替えの推奨期間が異なるので、まずは畳のパーツと役割を覚えましょう。
畳表(たたみおもて)
畳の表面にあるゴザの部分を、畳表と呼びます。畳表はほかのパーツよりも劣化が早く、汚れ・変色・擦れが少しずつ目立ち始め定期的なメンテナンスが必要です。畳表はイグサとよばれる植物からできていて、耐久性があります。イグサの質によって値段が変動し、高いものは色鮮やかで美しい畳に仕上がるでしょう。
畳床(たたみどこ)
畳の土台部分を、畳床と呼びます。昔は何重にも重ねた稲藁で藁床を作るのが一般的でしたが、最近ではポリスチレンフォームとよばれる材料を使用している畳床が多くなっています。畳床も使用する材質によって金額が変わるので、予算がある場合には見積もりを取ることをおすすめします。
畳縁(たたみべり)
畳のへりを囲うように側面に縫いつけられている生地を、畳縁と呼びます。畳表を補強する役目として、畳に直接縫いつけます。畳どおしの隙間を埋めるのにも一役かっており、見た目もきれいに仕上がります。畳縁のデザインは好みで選ぶことができまるのがポイントです。最近ではふちなし畳も流行っていますが、昔ながらの縁あり畳は定番商品として長らく親しまれています。
畳の寿命はどれくらい?
畳の張替えには種類があります。裏返し・表替え・新調の3種類です。それぞれ具体的にどのような張替え作業なのか、そしてどれほどの期間で張替えが必要なのかを説明します。
裏返し
裏返しは畳の表面部分を裏返し、きれいな面を表に出す作業です。3~5年程度での張替えが推奨されています。推奨期間を過ぎると、表面の傷みが裏面におよぶ可能性があるので注意しましょう。裏返しができない状態では、表替えが必要になります。業者にもよりますが、1畳4,000円ほどでお願いできるのが一般的です。
表替え
表替えは、イグサで織られた畳の表面部分を取り替える作業です。畳の両面が汚れていたり、傷んでいたりする場合には、そのまま使うことはできないので取り換えが必要でしょう。1畳5,000円~20,000円ほどで依頼可能です。畳の種類によって金額が左右されるので、金額の幅が大きくなっています。値段は上がりますが、防虫・防水仕様などを選べば汚れもつきにくく傷みづらくなるでしょう。
新調
新調とは、畳の核となる床材ごと丸々取り替える作業です。表替えでも対処できない内部の傷みがある場合には、新調しなければいけません。1畳10,000円~35,000円ほどの費用がかかります。表替え同様に、畳の種類によって値段が変わると覚えておきましょう。
畳の寿命を延ばすメンテナンス方法
畳の劣化を防ぐには、日々のメンテナンスが重要です。家庭で手軽にできるメンテナンスとはどういったものがあるのでしょうか。
風通しをよくする
畳は水分を吸収する性質があるので、湿度管理が重要です。放置しているとカビが生えてしまうので、窓や扉を開けて適度な換気を意識しましょう。梅雨や冬場など、水分をため込みジメジメしやすい時期には除湿機能を活用してください。
掃除する
畳の目に埃がたまるので、日頃の掃除が大切です。汚れを落とすのについつい水拭きを選びがちですが、畳は水分を吸収するので、必ず空拭きをしてください。掃除機の吸引力で埃を浮かせるのも効果的です。掃除機をかけるときは、畳の目に沿って掃除機を動かし表面を傷つけないように気を付けましょう。
日陰に干す
余裕があれば、畳にしっかりと風を当てるのが効果的です。太陽にあたると畳が焼けてしまうので、日陰で干すことが重要です。畳は大きく重さもあるので、無理のない範囲で取り組んでください。エアコンや扇風機で風を当てるだけでも、効果が期待できます。
まとめ
畳は5年ごとに張替えが推奨されています。畳の傷み具合によって、裏返し・表替え・新調する必要があるのです。日々のメンテナンスや畳の機能によって、畳の劣化に差がありますが、湿度や水分に気を付けて生活することがもっとも重要です。畳の張替えは、材料や手作業による手間賃も加わり、高額な設定が多くあります。メンテナンスは必要不可欠ですが、費用を抑えたい場合には相見積もりをとることも忘れないようにしましょう。