畳のリフォーム!表替え・裏返し・新調の違いは?メンテナンス術も解説

公開日:2024/02/15  

畳

畳は時間の経過とともに色あせてきたり、徐々に傷んでくるため、定期的な張替えが必要です。畳の張替えには、表替え、裏返し、新調という異なる3つの方法があります。この記事では、畳の構造からそれぞれの張替え方法について解説し、畳を美しく保つメンテナンス術も紹介します。知識と手入れのコツを身につけ、快適な空間を築きましょう。

畳の構造と役割

畳はその特有の構造により、日本の伝統的な床材として広く使用されています。畳の構造は畳表、畳床、そして畳縁の3つの主要な部分から成り立っています。

畳表(たたみおもて)

畳表は、イグサの茎を織り合わせたもので形成されています。畳表には、保温・除湿機能があり、さらに空気清浄作用も備わっています。イグサの特有の素材感が、畳の表面の質感を形成します。

畳床(たたみどこ)

畳床は、乾燥わらを縦横に並べて圧縮したもので構成され、畳表を貼る土台としての機能を果たします。畳床は弾力があり、吸湿性や断熱性にも優れています。畳の床に足を踏み入れると、その柔らかさと適度な弾力が特徴的です。

昔は畳床にはわらが使用されていましたが、現代ではポリスチレンフォームが一般的に採用されています。ポリスチレンフォームが用いられることで、耐久性や断熱性が向上しています。

畳縁(たたみべり)

畳縁は畳の側面に縫いつけられた布生地で、畳を保護する役割があります。畳縁には畳の個性を決める重要な役割があり、畳のデザインにおいても一役買っています。畳縁の素材やデザインによって、畳の印象が大きく変わります。そして、畳にはいくつもの種類があり、それぞれが異なる特徴や使い道があります。

まず、一般的な縁付き畳は周囲に布の縁がついており、和室や茶室などに広く使われます。一方、縁なし畳は縁がないデザインで、シンプルでモダンな雰囲気を演出します。カラー畳は、伝統的ない草色以外にもさまざまな色彩が採用されており、部屋の雰囲気やインテリアに合わせて個性的なカラーを楽しむことが可能です。

フローリング畳は、畳の表面にフローリング調のデザインが施されており、見た目はフローリングでありながら畳独特の心地よさを味わえるアレンジ型の畳です。ビニール畳はい草ではなくビニール素材でできており、防水性に優れています。

湿気や水濡れに強く、キッチンや洗面所などの水回りの場所に適しています。そして、洗える畳は水洗いが可能な畳で、清潔な状態を保てます。とくに子供部屋やペットのいる家庭において、衛生的な状態を維持するのに便利です。

3つの畳の張替え方法

畳は日本の伝統的な床材であり、使い込まれることで変化する風合いも楽しめます。しかし畳は、定期的な張替えが必要です。畳の張替えには裏返し、表替え、そして新調の3つの方法があります。

裏返し

畳を新しいものと交換する前に、まずは裏返しの方法があります。これは、畳を約2~3年間使った後に行います。畳表をひっくり返すことで、色あせや傷みが目立つのを防ぎ、新品のような状態に復元することが可能です。裏返しは比較的手軽に行え、畳の寿命を延ばす効果があります。

表替え

表替えは、畳を約4~5年間使用した後に実施します。畳表と畳縁を新しいものに交換し、畳床は再利用します。これにより、畳の見た目や触り心地を新鮮な状態に保ちつつ、畳床の弾力性や吸湿性を維持します。畳の表替えは、畳のデザインや機能をアップデートする良い機会となるでしょう。

新調

畳を約10年間使用した後、すべての部分を新しいものに交換するのが新調です。畳表、畳床、そして畳縁を一度に新しくすることで、畳全体がまるで新品のように生まれ変わります。この方法は、畳を長期間使用した結果生じる劣化や損傷を一気に解消し、新たな畳のサイクルを開始することが可能です。

畳を長持ちさせるためのお手入れ方法

畳は美しさや快適な座り心地を保つために、適切なメンテナンスが欠かせません。畳を長持ちさせるためのお手入れ方法には以下のポイントがあります。

掃除機や乾拭きの効果的な利用

畳のお手入れにおいて、掃除機は弾力のある畳床や畳表の汚れを除去するのに適しています。畳の目に沿って掃除機をかけ、ホコリや小さなゴミをしっかり吸い取りましょう。また、乾拭きも畳の汚れを取り除く有効な方法です。ただし、濡れた雑巾は畳を傷める可能性があるため、雑巾はよく絞ってから使用しましょう。

換気と湿度管理

畳は湿気が苦手な素材です。定期的な換気を行い、湿気を逃がすことで畳の傷みを予防できます。とくに梅雨や湿度の高い季節には十分な注意が必要です。湿度が高い場合は除湿機を活用して、畳の湿気対策を行いましょう。

避けるべきこと

畳を長持ちさせるためには、特定の行動や環境を避けることも重要です。たとえば、コロ付き家具の使用は畳に傷をつける原因となるので注意しましょう。また、畳を水に濡らしたまま放置することや、直射日光に長時間当てることも畳を傷め、劣化させる原因となります。

まとめ

畳のリフォームには畳の構造や種類、張替え方法、そして、メンテナンス方法についても理解することが重要です。畳は畳表、畳床、畳縁の3つの部分で構成され、独特の素材感と機能を提供しています。さらに、畳には縁付き畳やカラー畳、ビニール畳などさまざまな種類があり、用途や好みに合わせて選べます。

畳の張替え方法には裏返し、表替え、新調の3つがあり、畳の寿命を延ばし、見た目や機能をアップデートすることが可能です。

また、適切なお手入れ方法として、掃除機や乾拭きを効果的に利用し、湿度管理や特定の行動を避けることで畳を長持ちさせられます。畳の伝統的な魅力を大切にし、リフォームとメンテナンスを通じて、快適な生活を楽しみましょう。

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