畳の寿命はどれくらい?具体的な判断方法や長く保つコツについても解説!

公開日:2023/06/15  


和の雰囲気が楽しめる畳は、調湿作用や断熱・防音効果などさまざまなメリットがあります。わが家にもひと部屋は和室が欲しいという方が多く、その人気は衰えません。しかし、適切にお手入れしないと、畳はすぐに傷んでしまいます。そこで今回は、畳の寿命やメンテナンス方法などについて紹介します。

畳の寿命はどれくらい?

畳の寿命は、部位によって異なります。畳の部位別に見てみましょう。

畳表

畳表とは、畳表面のござ部分のことです。畳表の種類には、天然の国産い草のほか、中国産の安価ない草や和紙・樹脂を原料とした化学表と呼ばれるものもあります。化学表には、防カビや変色がしにくいなどの特徴のほか、カラー畳もあります。

おしゃれな和室を演出するという楽しさもあり、近年人気の畳表です。畳表の一般的な寿命は、5~8年ほどと言われていますが、国産・中国産の違い、品質の違い、お手入れの具合などによっては、もっと寿命が伸びます。

畳縁(たたみべり)

畳縁は、畳の縁をふちどっている布のことを言います。畳の角の劣化を防ぎ、畳と畳の隙間を埋めるという役割のほか、畳に個性を出すという役割もあります。畳縁の柄はとても豊富に揃っていますので、好みや部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができるからです。

畳縁は、畳表とセットで交換することが一般的ですので、寿命は畳表と同じと考えておいて差し支えないでしょう。

畳床(たたみどこ)

畳の土台で畳表の内側の部分を畳床と言います。もともと畳床は、稲わらを重ねて圧縮したわら床が主流でしたが、現在では、稲わらとポリスチレンフォームを重ねたものや、ポリスチレンフォームと木材を繊維状に加工して作られているインシュレンボードが使われた畳床などが多くなっています。

畳床の寿命は、10~20年程度とされていますが、丁寧にメンテナンスすれば40~50年は使用できる丈夫なものです。

畳の寿命の判断方法

畳の寿命は、前章で述べたように部位ごとに年数で判断できますが、使用環境や手入れ状況によっても異なります。次は、畳の状態によって寿命を判断してみましょう。

畳の見た目

最も簡単に判断できるのは、畳の見た目です。ささくれや変色、破れなどが目立って来たら、畳表の寿命が来たと思ってください。シミやカビなどが見られる場合は、畳床にも傷みが生じている可能性があります。

ダニや害虫の有無

畳には湿気を吸い取るという性質があるため、ダニや害虫に好まれます。あまりお手入れができていないと、ほこりもたまってしまい、ダニや害虫が増えます。ダニの死骸やほこりはアレルギーの原因ともなりますので、定期的なお手入れをしましょう。

畳の感触

畳の上を歩くと、ギシギシ音がする・ふわふわしている・へこむなどの症状があるときは、畳床が相当傷んでいると考えられますので、出来るだけ早く畳の交換をすることが必要です。

畳の寿命を延ばすコツ

畳の寿命を延ばすには、適切なメンテナンスとお手入れが重要です。メンテナンスには、畳の状態に合わせて次の3通りの方法があります。

裏返し

裏返しとは、畳表の裏を表にして畳床に張り直す方法です。畳表は両面が使用できるため、このような方法があります。裏返しは、畳のメンテナンスで最も安価な方法ですが、新しい畳に交換したような気持ち良さや鮮やかな色、香りをもう一度味わうことができます。

裏返しを行う目安は、畳を敷いてから3~5年程度経ち、畳表の汚れやささくれが目立ってきたころです。ただし、畳表の奥の方まで傷んでいるなど、裏返しができない場合もありますので、その時は次の表替えという方法でメンテナンスします。

表替え

畳表を新品に交換して、畳床に貼る方法が表替えです。この場合、畳床は以前のものをそのまま使用します。い草の場合なら、い草特有の吸湿力や香りも楽しめ、見た目も美しくよみがえります。表替えをする時期は、裏返しをしてから5年以上、裏返しをしていない場合は6年以上を目安としてください。

新調

畳自体を新品に交換することが新調です。畳の上を歩くとへこんだりふわふわしたり、ギシギシと音がする場合は、畳床が傷んでいる可能性が大きいので、新調することをおすすめします。畳床は、きちんとお手入れすれば10~30年以上は使用できます。畳の新調には、大きな費用も掛かりますので、普段のお手入れからしっかりと行っておきましょう。

畳のお手入れ方法

畳を少しでも長く保つためには、普段のお手入れが重要です。具体的には、次のようなポイントに気を付けてください。

・こまめな換気と掃除
・家具をひきずらない
・汚れはこまめに拭く
・カーペットや布団を敷きっぱなしにしない
・水気に気を付ける

畳の掃除は、畳の目に沿って掃除機をかける、乾拭きをするなどの方法がおすすめです。また、半年に1回程度、畳を天日干し(陰干し)して湿気をなくすことで、カビや害虫を防ぐことができます。

もし、水分を畳の上にこぼしたときは、出来るだけ早く拭きとって、扇風機や除湿器などで水気を取ってください。畳表を傷めないためには、家具をそのまま引きずらないように気を付けることも大切です。

まとめ

毎日歩いている畳ですから、少しずつ劣化していくのは仕方がありません。しかし、畳の寿命は、お手入れ次第でぐんと伸びます。今回の記事で紹介した寿命の判断方法やお手入れ方法を参考にしていただければ、畳の状態と寿命を確認し、適切なお手入れとメンテナンスを行えるはずです。心地よい畳の暮らしを長く楽しむためにもぜひ早めの対策をしてください。

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